2009年03月24日

スラヴの情熱?

《日本ヤナーチェク友の会》という団体のサイトの管理人さんのblogに、面白いことが書いてあった。

当該の記事は下記:
k sobě: スラヴの情熱?

「スラヴの情熱」と形容されているのは、チャイコフスキーやラフマニノフなどの音楽を想像して貰うと、大体「スラヴの哀愁」とセットで思い浮かぶ人も多いのではないかと思う。
チャイコフスキーなら、交響曲や《弦楽セレナード》、ラフマニノフなら枚挙に暇がないが、ピアノ協奏曲やピアノ2台4手のための《組曲第2番》、練習曲《音の絵》の一部、等々を思い浮かべればいいだろう。

前から薄々気づいてはいたが、チェコの音楽作品、例えばスメタナ、ドヴォジャーク、フィビヒ、ヤナーチェク、スク等を聴いても、そういう「スラヴの〜」的イメージの作品に出会うことはなかった。
なので、この記事に書かれていた内容を読むにつけ、「やっぱりそうだろうなぁ」と納得すること頻りだった。

上記の記事の中にある、チェコ人との会話の中から見えてくるチェコ人自身が持つアイデンティティと、これらのチェコ音楽の「日本人がイメージする『スラヴっぽさ』からの乖離具合」は、よくよく一致していると思う。

蛇足ながら、ドヴォジャークの弟子である、ヴィーチェスラフ・ノヴァークの場合はちょっと違っていて、ピアノ三重奏曲《バラード風》や《英雄ソナタ》のように、前述のモスクワ楽派の2人のような「スラヴの〜」的な作風の作品も書いているが、これはどちらかというと特殊な方だろう。
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2009年03月10日

ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92

D-Durにて。
音色にロマン的な艶めかしさを若干感じるし、イケイケ感をうっすらと感じないともいえないが、個人的にはこういうのは結構好きだ。
まぁ、許せるのは「7番だから」というのもあるか。少なくともこれが6番(田園)だったらちょっと・・・な印象になったかも知れない。
それにしても、演奏している桶の名前が凄い。Orchestre révolutionaire et romantique(ロマン革命オーケストラ)
指揮者のガーディナーが18,19世紀の音楽に取り組む為にわざわざ結成した楽団で、作品成立当時の演奏習慣に則り、オリジナル楽器を使って演奏を行っているということらしい。
#それにしても、「革命」って・・・(笑)。


16:27 - Ludwig van Beethoven: Symfonie č. 7 A dur op. 92
Poco sostenuto - Vivace; Allegretto; Presto; Allegro con brio; Hraje Orchestre révolutionaire et romantique, řídí sir John Eliot Gardiner.(39 min)
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2009年02月14日

J. S. Bach 《371のコラール》

最近読み始めた和声学の本の脚注で紹介されていたので、出版社や楽譜店を散々検討した挙げ句、Breitkopf & Härtelを、Sheet Music Plusから取り寄せた。
某オンライン楽譜アーカイヴからのダウンロードで済ませてもいいのだが、和声の勉強に使う以上、結局紙に印刷されていないと都合が悪いし、かといって製本を自分でやる気はないし、更に肝心なことには、オンラインで無料になることが全てにおいて最良の解だとも思っていない。で、結局こういうことになる。
本体価格ではもっと安いオンラインショップもあったのだが、送料を含めると、Sheet Music Plusが最安値であった(笑)。

普段使っているピアノの楽譜にも、必要に応じて楽譜に多少の書き込みをするが、今度のは和声記号を書き込むところから始まることになる。
この《371のコラール》は、オルガン、鍵盤楽器(というか、想定しているのはピアノだろう)、チェンバロ用の楽譜となっている。
和声の基本の一つは「自分で楽譜の音を実際に『音』にして聴く」なので、当然弾いてみることになるのだが、これがちょっとした初見の練習にもなってしまっているような気がする(笑)。

ところで、手にした早々気になったのだが、P.79 Nr.178 "Das neugeborne Kindelein" は、タイトルのみあって楽譜がない。
どうもNr.53 と同じモノだから省略されているということらしいのだが、本当なんだろうか?
ちょっとビックリした。
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2009年01月19日

ズデニェク・フィビヒ協会

今頃になって、こんなものを見つけた。
何とかして会員になりたいなぁ(爆)。

Společnost Zdeňka Fibicha
http://concert-melodrama.cz/cms/index.php


その前にチェコ語、頑張って少しだけでも読めるようにならないと・・・
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2009年01月02日

cdmusic.cz

順不同的な記事だが、昨年末はちょっと混乱していて書きそびれていたので。。。

チェコのCDの通販サイト cdmusic.cz を、昨年、初めて利用した。
2008年12月30日の記事に書いたディスクも、実はそとのときに注文したものだった。

閲覧と注文の際の感想だが、残念ながら、検索結果の表示はちょっとイマイチ。
「なんで、"B.Smetana" のカテゴリを選択した時の表示アイテム数が、検索窓で "Smetana"と入力したときよりも少ないんだ?」等々(苦笑)。
でも、HMVでもでも既に取り扱いが終了しているアイテムがあって、 "Available NOW!" とか書いてある。「ホントかな?」と思い、取り敢えず注文してみたのだが、ホントに届いた。これはこれである意味すごいことだ。

表記が英語なので、一般的な日本人にも乗り越えられる程度の敷居なのだが、価格表示がヨーロッパ式の数字表記(小数点がピリオドではなくコンマ)にチェコの通貨「コルナ [ČK]」のみなのがなんとも、な感じである。が、この辺は我慢して、XE.com あたりで日本円に換算すれば、大体の値段(表示されるのは現時点での正しいレートだが、決済時にそのレートだとは限らないので)は分かる。
このとき買ったのは、

 ・SMETANA B. MY COUNTRY
   - for piano for four hands arranged by the composer
  [MATUOS/MK0021-2 131]

 ・DVORAK A. SONATINA FOR VIOLIN AND PIANO Op.100, etc.
  [SUPRAPHON / SU 3857-2 131]

 ・NOVAK V. (1870- 1949) SONATA EROICA Op.24, etc.
  [SUPRAPHON / SU 3575-2 131]

の3点。
今この記事を書いている時点でのレートで換算すると、それぞれ(1,300円前後/枚 × 3枚)+送料で、4,800円弱。
それも海外の通販であることを考えると、悪くない金額だ。
発注から9日ほどで手許に届いたのも評価できる。
そして、ここを利用して驚いたのは、チェコから「書留郵便」で送ってきたことだった。
配達時に受け取れなかったので、郵便局まで取りに行ったのだが、今回は今まで見たこともないピンク色の用紙に受け取りのサインを求められた(通常、海外からの郵便物の受け取りには、身分証明書の提示だけで判子も求められない)。
楽譜やCDを海外から買うことは年に何度もあり、海外のそういうサイトは幾つも利用したが、書留で送ってくるようなところはここが初めてだった。

あと、これでカード情報の漏洩さえなければ、間違いなく「少々不便だけどお薦めの通販サイト」である。カード情報の漏洩こそが尤も注意しなければならないところであるが。

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2008年12月30日

スメタナ 連作交響詩《わが祖国》ピアノ連弾版

先日の夜、とある傷害事件の被害者となり、怪我の処置や、警察署での事件処理等に追われた(24日の日記は、そういう状況を受けて書いたもの)。
縫うような傷を負ったが、日常生活にはほぼ支障もない程度のもので、年内に抜糸の予定。

そんな状況で、余り外に出る気がしなかったことと、そういう目に遭う少し前にCDを色々注文していて、それらが届いたこともあり、久々にCDをゆっくりと聴いた。

最近買ったのは、ノヴァークとスメタナ。更に少し前にスクリアビンも調達した。
スクリアビンは、自作自演や、スクリアビン弾きとして名高い名ピアニスト・ソフロニツキの全集版など、それなりに面白いものだった。
が、ここではスメタナの話を。

スメタナは、表題の《わが祖国》の、作曲者自身によるピアノ連弾編曲版。
スメタナは、この《わが祖国》、とりわけ日本では第2曲の《ヴルタヴァ(モルダウ)》が知られている。
管弦楽版では一部聴いたことがあるし、《ヴルタヴァ》は、吹奏楽団にいた頃にホルン奏者として演奏に参加したことがある。
ドイツ・ロマンの方を向いた私の耳には、スメタナの管弦楽法は、ちょっと物足りなさを感じさせるものであった。

ただ、ピアノ連弾曲作家としてのスメタナは、全く侮れない。
スメタナの作品に、たった1曲だが、交響曲があるのをご存知だろうか?
《祝典交響曲》といい、時のオーストリア帝国皇帝・フランツ=ヨーゼフ一世の婚礼に際し献呈する為に作曲されたものだ。
結局この作品はオーストリア政府によって、献呈自体を却下されてしまったが、スメタナ自身による第3楽章のピアノ4台16手版という、半ばトチ狂ったかのような大規模の編曲があり、これが「プラハの春」音楽祭で上演されたことがある。
このときは第4楽章を別の人物が編曲して、これら2つの楽章が上演されていて、CDになって売られている。
4台16手を、その編成なりに使いきった、効果的な編曲で、演奏も息の合った素晴らしいものに仕上がっている。
つまり、ピアノ連弾曲は良い物を書いているのである。

そんな先入観があって手に入れた《わが祖国》だったが・・・・
充分に当たりであった。
どちらかというと、泥臭さはない。
全般的に、緊張感のある、引き締まった演奏。
《ヴルタヴァ》のCoda。冷静に奏でられてはいても、この高揚感。やはりスメタナはスラヴ人だと改めて思う。
全般的に見て、演奏自体、「ここは桶版ではこの楽器のところで・・・」ということをあまり想像させない、言わばピアノ曲であることに専念した演奏ではないかと思う。そして、そういう意味において、音楽作りに成功している。

・・・こうして、「原曲以上に素晴らしいピアノ連弾版」を複数耳にしてしまうと、『スメタナの作曲家としての本質は、実はこちらの方にあったのではないか』とつい思ってしまうのだが、実際のところはどうなのだろうか。


BEDŘICH SMETANA
MY COUNTRY / MÁ VLAST

piano: Petr Jiříkovský, Daniel Wiesner
[MATOUS / MK 0021-2 131]
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2008年12月16日

チャイコフスキー《弦楽セレナード》ハ長調 Op.48

D-Durにて。
この曲を初めて聴いたのは、高校生の頃だったろうか。
そのときは、カラヤン指揮・ベルリンフィルの演奏だった。
今流れているのは、(下にも記したように)エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮・ロシア国立交響楽団。
刷り込みとは恐ろしいもので、やはり前者の方が良い印象になっていたりする。後者は前者と比べて、毅然とした感じというか、歯切れの良さに欠けるのだ。その辺の「刷り込み」との差異が、「違和感」となって感じられているわけだ・・・

ところでこの曲の冒頭は、私が学部生だった頃、人材派遣会社「スタッフサービス」のCMに使われていたことがある。同じ音楽を使ったものに幾つかのヴァリエーションがあって、そのうちの一つに、「女性が重役室にお茶を運んでいったところ、重役のオッサンどもがバニーちゃんの格好をしていて、それを見てしまったその女性が『こんな職場はもうイヤーッ!』みたいなことを叫んで逃げていく」というものがあった。
ちなみにチャイコフスキーはホモで、その死亡した理由も、「ホモであることが当時の帝政ロシア政府に露見し、『わが国を代表する大作曲家ともあろう者がホモであるとは、わが国の恥であり、許し難い。ついては砒素を与えて自殺をさせよ』ということになり、政府から自殺を強要された」という説がある(昔、N響アワーで誰かがそう話していた)。
それを思い出した私は、「このCMって、マニアックだよねぇ。こんな意味深なの、分かる人少ないんじゃないかなぁ。」と感心したところを音楽のわかる友人に話したところ、「そんなところまで深読みしてあのCM見てるのなんて、おめーだけだよ。」と、けんもほろろな反応であった。


17:36 - Petr Iljič Čajkovskij: Serenáda pro smyčce C dur op. 48
Pezzo in forma di sonata; Valse; Elegie; Finale; Hraje Ruský státní symfonický orchestr, řídí Jevgenij Světlanov.(34 min)
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2008年12月11日

リムスキー=コルサコフ《ピアノ五重奏曲》変ロ長調

D-Durにて。
「ロシア五人組」の作品は、本当に少しづつしか知らないのだけれど、結構良いなぁと思う作品は割合多いと思う。

ピアノ五重奏曲とはいうが、この曲は木管楽器(フルート、クラリネット、ファゴット、ホルン)とピアノという編成。そのせいか、明るく軽妙なノリに聴こえる。
それにしても、かわいらしい楽想(ヘンな表現だけど)。
第1楽章だけならやりたいなぁ(機会があるとは思えないけど)。

楽譜を取り寄せるなら、円高の今だ。(え
・・・と思ったところで、はて。
IMCとBelaieffがそれぞれ楽譜を出しているようなのだが、値段が随分と違う。どっちにしたら良いんだろうか?・・・
IMC版@di-arezzo
Belaieff版@di-arezzo


16:00 - Nikolaj Rimskij-Korsakov: Kvintet pro flétnu, klarinet, fagot, lesní roh a klavír B dur
Allegro con brio; Andante; Rondo. Allegretto; Hraje soubor Capricorn.(30 min)
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2008年08月09日

IMSLP再開

2007年11月11日の記事でその閉鎖に触れたIMSLPだが、最近再開したようだ。
閉鎖の経緯は、ヴィーンの出版社・Universalから、著作権の保護に関して抗議を受けた結果で、聞くところによるとその抗議は、法的措置も視野に入れたものであったらしい。

IMSLPの目的は、著作権の期限が切れ、Public Domain化した楽譜を自由に利用出来るようにすることで、そのような楽譜が電子化(ファイルフォーマットはPDF)され、オンラインで公開されていた。

今回の再開は、Universalからの抗議を受け、著作権に配慮し、必要な対策を完了したということのようである。


この再開、個人的には複雑な思いをもって眺めている。
そもそも、一定期間を経てPublic Domainになったとはいえ、校訂・浄書・版刻・印刷・製本のうち、製本以外はPDF化されてもその恩恵を受けている。こういった作業は普通、出版に携わる者だけがやる。
出版社が再版する気のないものは、IMSLPのような形で幾らでもやればいいと思うが、出版社が刊行しているものまでフリーで配布することは、出版社の飯の種を奪うことになるような気がする。
出版社にも余力がなくなれば新しい楽譜の版を起こすこともままならなくなってくるだろうし、そうなって困るのは、やはり我々利用者だと思うのだ。

そのあたり、上手いこと共存出来る形になってくれればと思う。
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2008年06月21日

Fibichの書いたピアノ教本

"Velká theoreticko - praktická škola pro piano" という本がタンハウゼン(ドイツ)の古書店より到着。
但し第1部全5巻・第2部全5巻のうち、第2部の2-5巻を除く6冊。
題を邦訳すると「大いなる理論的・実践的なピアノの授業(もしくは学校)」となる。この教本、副題は呆れるほど長いのでここでは省略。
この本は、ピアノ連弾の為の《ソナタ 変ロ長調》Op.28との絡みで存在は知っていた。が、残念ながら今回のこの6冊からは、ソナタとの関係は掴めそうにない・・・。

ざっと捲ってみて気がついたことは、この教本がFibich単独の著作ではなく、Jan Malát という人物との共著であったこと、そしてこの教本では、ピアノ演奏を指導するにあたり、ピアノの楽器としての構造を理解することを重視していたということだ。
第1部第1巻の前半は、図解を交えながら、ピアノのキーの構造や、ピアノを弾く時の手の形・姿勢などを幾つもの図例を挙げて説明している。そしてある程度ピアノを弾けるようになった学習者ではなく、初学者に対してこの重要な事項をまず教えようとしている点には注目して良いだろう。
なぜ「初学者」と断言するかと言うと、これらの説明の後に続く練習曲は、「こどものバイエル」上巻冒頭程度のレベルのものだからだ。
近年のは知らないが、少なくとも私がピアノを習い始めた頃の教本には、これほど詳細にピアノの構造を述べた初学者向けの教本というのはなかったのではないか。
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2008年06月07日

ヴォジーシェクの作品主題目録

D-Durにて。
ヴォジーシェクのヴァイオリンソナタを放送していた。
彼自身がベートーヴェンに目を掛けられていた影響も多少あるのかも知れないが、作品の方も総じて「灰汁抜きして食べやすくしたベートーヴェン」といった印象の物が多い。この作品もそんな感じだった。
#但し、交響曲は「シューマンの先駆け」といわれることがあって、私もそうだと思う。

そんなことより、ちょっと興味があるので調べてみたらなんと、この人の「作品主題目録」出版されていることが分かった。Fibichの作品主題目録を買ったときは目をひン剥くほど高かったけど・・・こっちの方は19EURだし、便利なものなので、正直なところ、欲しい(笑)。
でも金額が、ちょっと微妙・・・19EURって、今のレートでも送金手数料に近い金額ではないか。
出版元(Bärenreiter, Praha)のwebでも注文は出来るのだけれど、ここはカード決済の手続きに難があって、結局いつもガッカリするような金額の手数料が発生する銀行送金を使うハメに陥ってしまう。
どっかに安く買えるところないかなぁ・・・
Jan Hugo Vorisek - Thematic Catalogue


13:26 - Jan Václav Hugo Voříšek: Sonáta pro housle a klavír G dur op. 5.
Introduzione. Largo. Allegro moderato; Scherzo; Andante sostenuto; Finale. Allegro molto; Hrají Ivan Ženatý (housle) a Josef Hála (klavír).(31 min)
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2008年05月31日

ゲオルグ・ムッファト《コンチェルト・グロッソ》第5番 ト長調

D-Durにて。
ムッファトの作品など聴いたことがないと思っていたが、所々耳に残っているパッセージが響いていた。どこかで聴いたことがあったのだろう。
尤も、私が名前を記憶していたムッファトは、「バッハの装飾音」(W.エマリ著/東川清一訳/音楽之友社)に出てくるゴットリープ(=ゲオルクの息子)の方だったのだが。
それは兎も角、作品は気に入ったのでメモとして記しておく。


17:31 - Georg Muffat: Concerto grosso č. 5 G dur. Z cyklu Armonico tributo pro komorní orchestr a basso continuo Sonates de chambre pour peu ou beaucoup d'instruments
Allemanda. Grave; Adagio; Fuga; Adagio - Allegro - Adagio; Passagaglia. Grave
Hraje Ensemble 415, řídí Chiara Banchini a Jesper Christensen.(22 min)
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2008年05月12日

ノヴァーク 《スロヴァーツコ組曲》Op.32

D-Durにて。
作曲者自身によるものらしいピアノ独奏版の編曲も存在するが、ここは原曲の管弦楽の話ということで。
ノヴァークの管弦楽作品の代表作というと、他に、《南ボヘミア組曲》、それから交響詩《タトラにて》等が挙げられるが、この《スロヴァーツコ組曲》が最も知られているのではないかと思う。
タイトルの通り、スロヴァーツコ地方(注:スロヴァキアではない)を訪れた際、その地で接した情景を、彼が蒐集・研究していたスロヴァキアの民謡やリズムなどから霊感を得て書いた作品。
ノヴァークの作品だけあって、書法はロマン派の域にあるが、地域の音楽の雰囲気を濃厚に映し出してもいる。
この情感豊かな旋律・リズム・音色からは、ノヴァークがこの地で目にし耳にしたもの等への愛着のようなものが感じられる。

個人的に好きなのは、第1,4,5の各曲。第4曲(村の楽団)には、村のお祭りで皆が踊っているときに「村の楽団」がバックバンドで奏でているかのような、ポルカの部分がある。ここだけはハープと弦楽器(1st.Vn,2nd.Vn,Vl,Vc各2本)で奏でられる為、一層雰囲気が出て面白い。聴いて楽しい。
第5曲はしっとりとした楽想。ピアノ曲で言えば「夜想曲」のジャンルに入れていいような雰囲気を持っている。


15:29 - Vítězslav Novák: Slovácká suita op. 32
 1. V kostele (教会で)
 2. Mezi dětmi (子供達の中で)
 3. Zamilovaní (愛する二人)
 4. U muziky (村の楽団)
 5. V noci (夜に)
Hraje Česká filharmonie, řídí Václav Talich.(29 min)

※念の為、邦訳はCzech Composers内のページ・《スロバキア組曲 作品32》を参考にさせて頂いた。
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2008年05月04日

楽譜の補修

昨日、壊れかけていた楽譜を補修した。
壊れかけていたのは、Breitkopf版の《51の練習曲》(ブラームス)
背中の折り目が破れ始めていて、ホッチキスで留まっている中身が表紙から外れかかった状態。
どうしたものかと思ったが、扱い難いので、兎に角修理することにした。

近年買った古書の楽譜の中にも補修済みの状態で送られてくるものがある(50〜100年くらい前の物が多いので、これ自体はしょうがない)のだが、その中でビニールか何か(兎に角樹脂製)の丈夫そうなテープで補修されたものがあった。
それと同じようなものを使いたいと思って買い出しに出かけたのだが、東急ハンズやLoftにも見当たらず。補修用テープは紙製か布製しかなく、樹脂系は「梱包用テープ」若しくはラミネート用のシートのみ。
いっそのこと、表紙を全面ラミネートしてしまうというのもちょっと考えたのだが、上手く貼るには練習用の「生け贄(--;」が必要そうだし、その前にこの元からデコボコだらけの紙質の表紙では気泡が大量に入りそうで向かない気がしたので止めた。

結局、肌色に近いBreitkopfの表紙の色などを考えて、外側用に茶色の布製の補修テープ(30mm幅)、表紙内側と中身との張り合わせ用に、白の紙製の補修テープ(25mm幅)を買って帰った。

当初、外側用のテープの幅は40mm を考えていたのだが、いざ貼ってみるとこれで充分だった。
貼る時だが、テープは最初からキッチリ寸法通りに切るのではなく、20mm くらい長めに切っておき、両端を手で持てるようにした方が上手く貼れるようだ(慣れた人は普通にそうやっているんだろうけど)。余った耳はカッターで切れば良い。

...という経過を経て、案外良い感じに仕上がり、ご機嫌である。
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2008年04月30日

スメタナ 《ピアノ三重奏曲》Op.15

D-Durにて、久しぶりにこの曲を流していた。
この曲に就いては、前に何度かここで書いたような気がしていたが、記事が見当たらないところをみると、気のせいだったのかも知れない。

日本では連作交響詩《我が祖国》以外には殆ど作品が知られていない。《我が祖国》も、ちゃんと知られているといえば《モルダウ》くらいなものだろう。
が、スメタナはピアノ独奏曲やピアノを含む作品も多数書いていて、ポルカや2つの《チェコ舞曲集》などは生き生きとした楽想で、聴いていても楽しめる。

一方、チェコ民族の独立のためには何でもやった人で、独立を認めてくれそうだったオーストリア皇帝(フランツ=ヨーゼフ1世)のご機嫌を取ろうとして《祝典交響曲》を書いて献呈しようとしたこともあるし(作曲はしたが、献呈はオーストリア政府に却下されてしまった)、独立戦争に銃を持って参加したこともある。
このような足跡は、当時の政治状況に振り回されたからともいえるが、彼自身が一個の並外れた情熱家でもあったのではないか。
《ピアノ三重奏曲》Op.15の楽想は、そうした彼の性格の一端の表れではないかと思う。それくらい、熱い。

熱いピアノ三重奏曲といえば、ヴィーチェスラフ・ノヴァークのOp.27もそうだが、ノヴァークの「熱さ」が「内に秘めた」ものであるのに対し、スメタナのこの曲の場合、声を大にして、己を叱咤し、他に激を飛ばして何かを強く主張しているような種類の「熱さ」を感じさせる。
終楽章の終盤の盛り上がりなどは流石に素晴らしい。

こういうのは好きなんだけどな(笑)。。。


15:22 - Bedřich Smetana: Klavírní trio g moll op. 15
Hraje Guarneri trio Praha.(27 min)
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2008年04月18日

Zd. Fibich 《ピアノ五重奏曲》ニ長調 Op.42

ある作曲家の作品との出会いを通して、あるジャンルの音楽に関心を持つようになることはままあるのではないかと思う。
私の場合、Fibichの作品によってそのようになったのは、ピアノ連弾と室内楽だった。
Fibichのピアノ連弾作品には、《ソナタ》変ロ長調 Op.28や、《バガテル》Op.19 等の良い作品が残っている。
これらの作品は、ピアノ2台のジャンルで稀な成功を収めたラフマニノフの、例えば《組曲第2番》や《交響的舞曲》等のような、「そのジャンルにおける、表現の可能性を開拓・追求した」というような種類のものではなく、ピアノ1台4手の編成を無理をせず有効に使いつつ、音楽的に優れているという種類の作品である。

Fibichが遺した室内楽作品は決して多い方とはいえないが、それでもピアノ四重奏曲 Op.11 を初めとする諸作品がある。
これらの中で編成が特異な作品を一つ挙げると、《ピアノ五重奏曲》Op.42 ということになるだろう。
この作品は、ピアノ・ヴァイオリン・クラリネット・ホルン・チェロの編成となっている。但し、クラリネットとホルンを第2ヴァイオリンとヴィオラに置き換えて演奏しても、作曲者の意図には反しない。
私の手許には、このピアノ五重奏曲を収録したCDが3枚(1枚目2枚目3枚目)あるが、1枚目は管なし、後の2枚は管楽器ありの編成である。
面白いのは1枚目とそれ以外の演奏解釈の差異。テンポからアーティキュレーションから何から、多過ぎるくらいの違いがある。2枚目と3枚目は、テンポが多少違うが(目立つことは目立つが、到底1枚目との比ではない)、「まあまあ、同じ曲だな。」と思える程度に収まっている。

何でこうも違うのか?
月並みながら、「演奏家者が違うから」というよりも「楽器編成が違うから」ではないだろうか。
弦楽器と木管楽器では、アーティキュレーションも違うし、音色・音量も違うし、出来るフレージングにも違いがあろう(長さの問題もあるし)。第4楽章にもホルンのかなり長いロングノート(10小節間タイでぶち抜き)があったりする。また、「管なし版」では埋没してしまう内声の動機が「管あり版」では明確にその存在を主張しているといった箇所もある(例えば、第1楽章の16,20,22の各小節)。弦同士だと基本的には音質が同化し易いから、物によっては目立たなくなってしまうというケースもあろう。

・・・まぁ、理由は他にも色々ありそうだが、結局は作品全体のバランスなどを考えて、同じ曲でも「その編成にふさわしい表現・可能な表現」ということで、編成によって異なる演奏解釈が採用された結果なのではないか、と思っている。
そう考えると、「管あり版」の方が比較的テンポが速目であることも、切分音のリズムがゴツゴツ(というか鋭く)していないことも大体納得がいく。ような気がする。

「同じ曲でも、その楽器に相応しい演奏解釈」というのは、ピアノでもピリオド楽器の世界に入ってくると色々言われるようになるわけだし、そんなに違和感のある話ではないかと。
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2008年04月14日

エドゥアルド・ナープラヴニーク ピアノ協奏曲 イ短調 Op.27

自分で言うのもなんだが、中高生の頃は、多分珍しいくらいの「ピアノ協奏曲ヲタク」だったと思う。が、それでも経済的(まぁ、こればっかりは中高生だから当然だ)・環境的な理由で聴けてない物も少なくはなかった。

またまたD-Durを聴いていたところ、ショスタコーヴィチをちょっと(ロマン派的な意味で)まともにした感じのピアノ協奏曲が流れてきていた。
「へ?」と思ってD-Durのwebを見るも、"Eduard Nápravník" ・・・読めるけど「エドゥアルド・ナープラヴニーク」って・・・誰? な状態。
これだけでも充分ビックリなのだが、もっと驚くことには、Wikipediaには既にこの人物に就いての記事が執筆されていた。
ちなみに言うと、この記事には他にもビックリするようなことが幾つか記されている。
チェコ人で、しかも1839年生まれということは、1841年生まれのドヴォジャークよりもちょっと前に生まれているということだ。
にも拘わらず、このピアノ協奏曲はチャイコフスキーやラフマニノフのモスクワ楽派に近い作風で、「協奏交響曲」型の作品だ。
少なくとも、「チェコ国民楽派」系統からは完全に外れていそうな印象。
まぁ、注目に値するか否かは聴く人によると思うが、「つまらん。」の一言では片付きそうになさそうだ。
またヘンな作曲家を一人、見つけてしまった・・・(^^;


18:07 - Eduard Nápravník: Koncert pro klavír a orchestr a moll op. 27
Allegro energico; Larghetto; Allegro vivace; Hrají Evgeny Soifertis (klavír) a BBC Scottish Symphony Orchestra, řídí Alexander Titov.(32 min)
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2008年04月13日

ラフマニノフ 《交響的舞曲》Op.45

D-Durにて。
この曲、個人的には2台ピアノ版が好きなのだが、今日放送していたのは管弦楽版。アシュケナージはバレンボイムと組んでピアノ2台版を録音しているが、桶版も録音してたことは初めて知った。

私が「2台ピアノ版の方が好き」であることには一応理由らしいものがあって、一つはよくありがちな「刷り込み作用」の結果であるが、もう一つは楽器編成の違いによるアーティキュレーションというか、表現そのものの違いである。
この作品自体、私はピアノの打楽器的アーティキュレーションの方が向いていると思う。例えばロングノートのcresc. などが極めて重要なところで出てきていたりすると、ピアノでは興醒めな結果に終わるところだが、そういう箇所は実は殆どない。第3曲のCodaはcresc. しているけど、そこはピアノ版ではトレモロだから問題ないし。

ラフマニノフは、特に好きな作曲家のうちの一人だが、この作品を聴いて改めて思うのは、「基本的には聴く者をくつろがせない音楽」ということだ。別にそれが悪いことだとは微塵ほどにも思っていないし、勿論この人の作品にはそうでない物もあるが(ex. 前奏曲Op.23-4とか、交響曲第2番の緩徐楽章とか、《コレッリの主題による変奏曲》Op.42と《パガニーニの主題による狂詩曲》Op.43の一部の変奏曲など)、主要な作品を眺めてみると、アメリカ亡命後の作品には特にそういう傾向があるような気がする。
望んでそうなった訳ではなかった亡命生活。生活のために已む無くステージに上がって演奏をする日々を送っていたという。ピアノを弾いても、桶の指揮台で棒を振らせても当時第一級の演奏家と評価された実力を持ってはいたが、多忙な演奏活動のために、望んでいた作曲家としての仕事は制限せざるを得ず、亡命中に完成したのは僅か6作品。
思うに任せぬ現実に、焦燥感を抱いていたのではないだろうか。


16:58 - Sergej Vasiljevič Rachmaninov: Symfonické tance op. 45
Non allegro; Andante con moto. Tempo di valse; Lento assai. Allegro vivace; Hraje Concertgebouw Orkest Amsterdam, řídí Vladimir Ashkenazy.(34 min)
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2008年03月27日

フランツ・シューベルト《連祷》D343

シューベルトの歌曲というと、アレンジ物ではリストのピアノ独奏用の編曲が比較的有名だが、声楽の代わりに器楽で演るというのは、シューベルトのリートの場合、よくあるものだろうか。
ミーシャ・マイスキー(Vc)とダリア・ホヴォラ(Pf)のデュオの録音を、D-Durで放送していた。

そのなかの1曲に、《連祷》[Litanei, D343] があったのだが、そこでふと、コルトーの編曲版のことを思い出した。以下はその話になる。

この曲(連祷)を最初に聞いたのは、オリジナルではなく、ショパン作品の校訂版でも有名なアルフレッド・コルトーによるピアノ独奏版であった。

コルトーによる編曲版は、原曲と同一の旋律と和声進行を使っている他は、オリジナルからかなり自由に編曲されている。歌詞で言うと3番まであるところの2番までを演奏するようになっていて、それぞれ声部や伴奏形などが異なっており、「主題と第1変奏だけの変奏曲」のような形になっていた。
これがまた、原曲とは違う魅力を持っていてなかなか素敵な編曲なのだが、人によっては「いじり過ぎだ」とご立腹になる向きもあるかも知れない。
#とはいえ、ゴドフスキのアレンジ諸作品ほどではないが。

このコルトー編曲版、CD音源はコルトー自身の演奏によるものが手に入るのだが、残念ながら楽譜が見当たらない。


16:12 - Franz Schubert: Písně pro zpěvní hlas a klavír v úpravě pro violoncello a klavír. Der Neugirige D 795 - Lied der Mignon D 877 - Täuschung D 911 - Der Leiermann op. D 911 - Nac

Franz Schubert: Písně pro zpěvní hlas a klavír v úpravě pro violoncello a klavír. Der Neugirige D 795 - Lied der Mignon D 877 - Täuschung D 911 - Der Leiermann op. D 911 - Nacht und Träume D 827 - Am Meer D 957 - An die Musik D 547 - Die forelle D 550 - Ständchen D 957 - Der Einsame D 800 - Der Müller und der Bach D 257 - Heidenröslein D 257 - Litanei auf das Fest Allerseelen D 343 - Du bist dir Ruh D 776.
Hrají Mischa Maisky (violoncello) a Daria Hovora (klavír). (52 min)
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2008年02月10日

ショパン《ピアノ三重奏曲 ト短調》Op.8

D-Durにて。
この曲の存在は、噂には聞いていたが、実際に聴くのは初めてだ。
それにしても、ちょっとばよりんが弱い。印象に残り難い旋律線もそうだが、楽器の音域をあまり生かしていない感じがする。
後年、ショパンは《チェロとピアノの為のソナタ ト短調》Op.65 を書いていて、これもト短調なのだが、冒頭からまるでインパクトの大きさが違う。私は《チェロとピアノの為のソナタ》の方は好きだし、チェリストの多くがショパンとラフマニノフのソナタをレパートリーに入れたがるというハナシを聞いた時も「そうかもね」と思ったものだ。しかしショパン愛好家のピアノ弾きである知人に掛かると、《チェロとピアノの為のソナタ》ですら駄作扱いだったから、三重奏曲の場合は、更なる酷評となることであろう。

・・・しかし、彼の言う「駄作」の基準は何だったんだろう。
「作品全体の構成力が弱い」という基準で見てしまうと、シューマンの論評を引き合いに出すまでもなく、3つのピアノソナタも全て駄作になってしまうような気がするが。

演奏者名が「ショパントリオ」とあるが、トリオのネーミングとしては些か奇抜な印象を受けるのは私だけだろうか。
ポーランドの偉大な音楽家にちなんで、ということなのだろうが、ピアノに偏りすぎたショパンじゃなくても、「シマノフスキ・トリオ」とかでも良かったのではないかと思うが・・・まあ良いか。
若しかしたらシマノフスキは嫌いだったのかも知れないし・・・(笑)。


14:22 - Fryderik Chopin: Klavírní trio g moll op. 8
Allegro con fuoco; Scherzo. Con moto, ma non troppo; Adagio sostenuto; Finale. Allegretto; Hraje Chopin trio.(27 min)
posted by D(各務) at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽